納沙布岬にて ‐ 根室|旅先で考える ‐ 日本政府の姿勢

「根室半島(※PDFファイルが開きます)」への旅は私に大きな刺激を与えた。
海に突き出た細い半島からなる根室市は、人口28,000人足らず。太平洋にに突き出た半島は付け根から納沙布岬までは一本道が続いていた。東西に70km,南北10kmという細い半島だった。

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平坦な道路はすぐ横に海を感じる。
ここに、津波が来たらひとたまりもないと恐る恐る踏み込む感じがする。
今まで行ったどの町よりも寂しく、その先端にある納沙布岬の厳しさが伝わるようだった。

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太平洋から吹きつける強風は波を岩礁に打ちつけてくる。
ゴーゴーと唸る風に吹き飛ばされそうになりながら、周囲を歩いた。

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手の届くところに北方四島はあると聞いていたけれど、これほど近いとは。
日本は国の中に国境を持たず、四方を海に囲まれているので国境と言う意識が薄い。
納沙布岬に来ると目の前にロシアに占領された日本の島が見える。
この間には見えない国境が引かれているのだろう。

薄く見える灯台の灯りを見ていたら、胸苦しい思いが込み上げてきた。
理不尽に奪われた日本固有の領土なのに、未だにロシアから返して貰えない。
私がこれほど悔しければ、旧四島の住民だった人たちの気持ちはどんなだろうか。
日本の政府は何をしてきたのだろうか。
多分、色々と政策はあったのだろう。
私がにわかに関心を持ったからと言って何が出来る訳でもない。
けれど、根室半島の印象は貧しい。
同じ北海道でも帯広や隣の釧路と比べるべくもない。
若者は少なく、高齢者の町というより漁村の印象がした。
この岬には、「領土を返せ」と書き込まれた沢山の碑が立ち並んでいる。

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そこに板切れがあれば、私も返せと書いてきたかもしれない。
けれど、書いたからとてどうなるのだろう。
この思いを風化させないように、「担当大臣(引用:Wikipedia)」をチェックするのはどうだろう。今日まで、山口 俊一大臣(2015年現在)は全く知らない人だった。徳島出身とか、それにしても兼務の多い大臣だ。
日本は、本気で取り組む姿勢が無いんじゃないかな。

その上、昨年12月にはロシアでサケ・マス流し網漁を来年から禁止する法律が成立した。
来年からサケ・マス漁自体が実施できなくなる。サケ・マス流し網漁は、春から夏場にかけての道東地域の基幹産業であり、根室市と大地みらい信用金庫が本年6月に合同で行った経済影響調査では漁業のみならず、運輸、石油販売、船舶資材、造船・機械鉄工など様々な周辺産業にも影響が及び、2014年対比での影響額は約251億円に及ぶとの調査結果が出ている。(民主党ニュースネットより)

18日には、サケ、マス漁船が漁獲量違反でロシアに拿捕された。
この水域のサケ・マス流し網漁は、ロシアが来年からの禁止を決め、最後となる今年の漁獲割当量も日ロの政府間交渉で前年の7割減と激減していた。操業は27日までで、第十邦晃丸は漁を終えて帰港途中だった。
荒波の海と断崖の他にこれと言った観光資源も見当たらず、このままでは根室市は存在できるのだろうかと気にかかる。
何故、日本はロシアの意のままに従うのか理解できない。
だったら戦争してでも取り返すのか。
安保関連法案の強行採決が頭をよぎる。

まさか・・戦争しないよね。
それより、日本の政治家の弱腰が国際的に侮られているようでならない。
「なめんじゃない」と大声が出てくる。

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断崖に咲く花

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