再び尾道はこだまの町

10代で放浪記を読んで以来、過去数回尾道を訪問した。
狭くて急な坂の多い町だが、坂の上から見下ろすと黒い屋根瓦の先に尾道の光る海がある。
海の近くに行けば、しゃこを篭いっぱいに盛った行商のおばさんに出会う。
若い時はグロテスクに映ったしゃこを、今はさっと茹でてツツッ-と開いて食べる。
淡白な味であるが潮の香りが残り、6匹くらいまでは息もつかずに平らげる好物である。
蒸汽機関車の汽笛はないが、線路に響く車輪の音は坂の上まで震わせる。
尾道はひととき郷愁を感じさせてくれる景色も味も、音もある町である。
この町が郵政民営化をめぐって選挙の目玉地区になっている。
報道で特定郵便局は全郵便局の4分の3に当たると知った。
郵便局というより、家業である。準公務員という家業はやはり特権といえよう。
そして、広島6区の有権者の30代までの層は住民の20%で大半が50代以上であるらしい。
堀江社長はここから無所属で出馬することを決めた。
政治に興味がないと言った人だから、話題性をコマーシャルにするだけで、当選しては困ると言う地域を選んだのではないかという、うがった意見が出始めている。
堀江氏の出馬の弁は、いつもの滑らかさにかけている。
選挙民以上にマスコミに取り囲まれている姿は人気滑りの不安がある。
亀井さんの名前を知らない人はない地域で、いかに堀江社長といえども知名度は低い。
片方には未知数にかけて新しいページを開けてみたい心は誰にもある。
高齢化する広島6区に若い人が帰って来れるような新しいビジョンのこだまを都会まで届けて欲しいよ、ほりえさん。

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コメント

    • f
    • 2005年 8月 21日

    尾道の「しゃこ」よくご存知ですね。それも好物とか。茹でて両脇をはさみで切ればむきやすいのですね。広島は本当に魚の美味しいところ。オコゼの薄作りもいいですよ。小葱をいっぱい入れてポン酢で。もうたまりません。25年も前のことです。

    • seira
    • 2005年 8月 22日

    はじめまして。私は子育て真っ最中の主婦です。郵政民営化はいずれ避けては通れないにしろ、もっと他にすべきことがあると思います。歳出削減は一向に進まず、国債は乱発、小泉改革の4年間は痛みばかりだったと思います。配偶者特別控除廃止、社会保険費値上げ、医療費負担増など。子供がいて働くことのできない我が家にとっては収入が減る一方で家計を直撃されています。これ以上のサラリーマン増税は耐えられそうにありません。子供を産めない環境を作っています。ホリエモンは以前から金持ちから税金を取る税制をやめて欲しいと言っています。小泉弱肉強食・金持ち優遇政策で考えが一致したと私は思っています。もう少し、庶民の立場になって政治を考えていただきたい。

    • skog
    • 2005年 8月 22日

    fさん オコゼは恐い顔でいいお値段ですよね。関西ではあまり見かけませんが、九州に近づくと顔出ししてくれます。チャンスがあれば断れないご馳走です。

    • skog
    • 2005年 8月 22日

    seiraさんはじめまして、コメントをありがとうございます。
    私は今までと税金の使い方が変わらないと、増税するしかないのだと考えています。財布が軽くなると使い方を考えるけど、数えられないくらいあると、おおまかになりそうじゃないですか。私も「他にする事がある」と思います。が、入口は郵政の民営化でしょう。

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