吉田茂邸焼失に思う
昨日の朝、大磯の吉田邸が延焼中とのニュースで驚いた。
麻生総理は吉田老の孫という事で、期待した時もあったのだけれど、吉田茂は一人しかいないのだとつくづく感じている時期だっただけに屋敷の焼失だけとは思えない失望感がある。
吉田老の毒舌は愛嬌があった。
「お元気ですね」の問いかけに「君たちとは食べ物が違うからね」と応じている。
麻生総理が言おうものなら、翌日の新聞は大騒ぎになっている。
「何を召し上がるのですか」と興味津々に問う記者に「人間を食っとるんじゃー」と答えている。
信頼関係があればその人の言葉は面白く、不人気になると何を言っても非難されるものではあるけれど。
昭和26年(1951年)9月8日、サンフランシスコ平和条約を締結した時のサインはアメリカ側の用意したペンではなくわざわざ自分の胸ポケットから出したペンを使ったという。
サンフランシスコ条約には全権委員6名とサインをしたが、同日、日米安全保障条約を結んだ際は不人気な条約だからとひとりだけでサインを済ませている。
昨日の火事で吉田邸のサンフランシスコ講和門も焼失したと報じられた。
残念でならない。
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