貧富の差を生む政策

喉元をスルリと降りていかず、引っかかる政策がある。
「富裕層の貯金を孫の教育資金として使えば、最高1500万円までが非課税になるという。」こんな施策を本気で考えているのかと思うと、ゾオーッとする。
これこそ、今の日本に貧富の差を生む元凶ではなかろうか。
最近の最高学府は富裕層しか行けないといわれる。それは子供の時からたっぷりとかけた教育費の差が原因とか。
だとしたら、その制度は取りも直さず、富を継承させることに拍車をかける。
私が疑問に思うのは高齢者が何故使わずに貯蓄をしているかを考えたことがあるのだろうか。
大資産家は別として、庶民は老後に安心感がないから、貯蓄せざるを得ないのだ。
70歳から1割負担になるはずだった医療費は2割になった。69歳までよりは1割安くなったとは言え、それまでの70才に比べれば、2倍の支払額になる。
年金の受給が65歳からになったのも生活設計を狂わせる一因になっている事をすっかり忘れて一部の富裕層にだけ目が向いている。
政府の政策がコロコロ変わると、若い時に準備した老後資金では間に合わなくなる。
孫の教育資金を出せて嬉しいという声もテレビから聞こえてきた。
政府の政策を使って孫に資産を移せる資産家はそんなに多いのだろうか。
高齢者の殆どは3000万円以下の貯蓄額と聞いたことがあるけれど、実態とは離れているのだろうか。
私の世代は、親に迷惑をかけない程度の暮らしが一番いいとしてきた。
教育資金を出して欲しい等と考えたこともない。
一人の子供に4人の高齢者がいる。
片方の祖父母から孫の資金を出せば片方の親はどう思うだろう。
出してもらえない方の親は祖父母も親も肩身が狭くなり、ひいては家庭不和の引き金になりかねない。
話が飛躍しすぎかもしれないけれど家庭不和の原因はこの辺が深く関わっているという実例は多々ある。
政府が老後の生活を心配しないでよいような政策を出してくれれば、孫のためでなくても自分のためにお金を使う知恵はいくらでもある。
老後資金の使い方を政府が指導すべきではなかろうと憤懣やるかたなく考えてしまう。

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コメント

    • yumiko
    • 2013年 1月 26日

    先日の高校受験のことも今回の政策のことも私の気持ちを代弁してくれているようでした。
    同じ考えの方がいることが嬉しくなりました~

    • skog
    • 2013年 1月 27日

    yumikoさん、コメントをありがとうございました。
    こんなバカバカしい政策に疑問を持たない人たちの政治に失望しました。
    いつもの付け焼刃の政策に振り回されると、高齢者の財布の紐は締まるばかりです。

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