身の丈を知る

1年前の新聞の切り抜きが出て来た。
日経夕刊のプロムナード欄、山本一力氏の「身の丈を知る」という文章である。昔から聞き慣れているし、意味も分かっているが、若い頃はわざとそれを無視して「身のほど知らず」に過ごして来た。というよりその言葉の本当の意味は知らなかった。
山本氏は東京の銀座は眩しく憧れの場所であったらしい。母上に子供の頃から「身の丈を知りなさい」と言い聞かされて、その意味するところがおぼろげながら分かったのは50才を過ぎて「おれは、銀座で買い物をする身分ではない」と感じたそうです。
以前のブログで私も京都の老舗旅館 俵屋さんの敷居を高く感じている事を書いた。
山本氏の文章はお金の有無とは関係なく、自分の身の丈をわきまえ、足るを知れば、おのれのこころの敷居がほどよい高さになると結ばれている。
俵屋さんの前を昨日も通った。入り口から玄関内の生花がちらっと見えている。奥へと薄明かりがいざなう。
私が、京都の富小路界隈の老舗旅館の名前を知ったのは、多分20才代で雲の上の宿として眺めたいた。
そこは、私の身の丈にまだあってないとほうがいい。

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コメント

  1. 始めまして。山口県在住の明日美と申します。子供とも時々話すのですが、自分と等身大の生き方を見つけ、『自分らしい』を大切にしたいなあと常々思っています。
    NHKの「知るを楽しむ・私のこだわり人物伝」での山本一力さんを見ていて、改めて彼の「足るを知る」、「身の丈を知る」という考え方に共感しました。
    こちらのブログを読ませていただき是非コメントを書かせて頂きたいと思いました。これからも楽しみに読ませてもらいたいと思います(*^^*)

    • skog
    • 2005年 6月 01日

    明日美さんはじめまして。コメントとTBをありがとうございました。
    「身の丈を知る」って日本人らしい言葉ですよね。精一杯背伸びをした日々から逆に「身のほど」を知りました。自分らしくあるという事は、嫉妬からも解放されるけど、向上心とはどうなるのでしょうか?
    まだまだ、さとるには程遠く煩悩に悩んでいます。

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