修理しながら使い続けると言う事|錫の鍋,銅の鍋,漆のお椀

修理して使えるモノは修理して使わなければいけない。最近の潮流はそうなっている。
けれど、使い続けるのは決心のいるものだ。2009年にこの錫の鍋を修理している。
青木 聖さんの作品で、過去2度か3度修理に出している。

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今も健在で冬になると出番が多い。
で、こちらはどうしよう。

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胴の鍋。汚れが気になる。
いじり過ぎて、手に負えなくなっている。
思い切って、作家の寺山 光廣さんに写真付きで磨いて頂けないだろうかとメールした。
驚くほど速く返信を頂いた。これは1996年ごろの作品で作品ナンバーは1700番。
当時の価格は70,000円で今は80,000円するのだとか。新品に復元できると知らせてくれた。
ただ、修理費は約20,000円位でそれなりの鍋が買える価格だった。
「今でも使えない訳ではないからなー」と思いつつも今修理しておけば、本当に一生モノになる。
やはり修理しておこう。
そして、これはどうだろう。

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角 好司さんの漆塗りのお椀。
角さんはPCを触らないとのことなので、直接電話で話をした。
この椀も20年くらいは毎日使っている。
数年前から気になっていたけれど、使い続けていたら傷が広がってきた。
電話での様子では一度漆をみんな剥いで塗り直しになるだろうとの事。
家人が使っている黒も少し傷が入っている。二つとなると・・・。

寺山さんも、角さんも20年以上使われたものが修理に帰って来るのが嬉しいような口ぶりだ。
娘の里帰りのように喜んでいらっしゃる。青木 聖さんの時は3度も帰ると可愛さは格別と言われた。
取りあえず、鍋と椀2客を修理に出すと決めた。使い続けると言う事は存外覚悟がいるものだ。

【追加】お椀の修理のその後はこちらからどうぞ ↓ 
プロの仕事
能登の旅|漆作家 ‐ 角 好司さん

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