松山 きょう子さんとの出会い|紡ぐ・織る・編む・縫う仕事展

松山さんが初めてskogにおいでになった日は、企画展だったとは思えないのんびりした日だった。
作家さん達が在廊されてなかったので、普通の日だったのかも。
それほど、話し込んでいたとも言える。
3Fのカウンターで何時間話をしたのだろう。
その頃(2010年)の松山さんは、叔母様の介護、弟さんの看病に追われる日々だった。
車の運転をされない彼女が電車、バスを乗り継いで2つの病院の間を行き来している期間だった。
私には、とても真似の出来ない生活ぶりに目を丸くして聞き入った。
初めてお会いしたのに、他人事と思えず私の知る限りの言葉で、彼女を慰め、励ましたことを覚えている。
「元気を出してね」と言う私に「はい、頑張ります」と汗をかきながら応えてくれた。
駅まで車で送りながら、「次に来られる時には駅からお電話下さればお迎えに来ますから」と言ってお別れした。
それから、今日までの長いお付き合いになるとは想像だにしていなかった。
そもそも、松山さんが織り物の作家さんという事も知らなかった。


skogを閉廊する時に松山さんが森と湖をイメージして織り上げてくれたブランケット。
タイトルは「skog」

松山さんが初めてskogの企画展に参加されたのは、2012年11月の「チョット素敵なニット展」だった。
それまでは織物展の時はどんなに忙しくても汗をかきながら、走ってこられたし駅にお迎えに行く事もあった。

彼女は猫好きで常時5~6匹飼っている。
うっかり猫の話をすると他の話題は一切かき消されてしまうので彼女の前で猫の話は禁句となった。
お会いする時は、猫の話ばかりで彼女が織物を見て欲しいと言い出すまでに2年近くが経過している。
その間に弟さんを見送り、叔母様を見送られた。
そんな彼女を支えたのも「織り物」だったと思う。


2012年以来冬の企画展は毎年ブランケットやショール、マフラーを出展されているし、同じ頃に東京の工芸展にも欠かさず出展されている。
何の用事だったか彼女のご自宅を訪問したことがある。
工房を見せて欲しいと言う私が案内されたのは「猫の部屋」の外の廊下だった。
廊下の幅いっぱいになる大きな織り機を据えて「ここで織ってます」と言われて私は驚いた。
大きなお宅の広い部屋は猫ちゃん、暖房の中でぬくぬくお過ごしのご様子。
彼女は狭い廊下なので、暖房は使えず、厚着をして仕事をしていた。
「もっと、広々と広げた方がお仕事は捗ると思いますよー」と何度か言ったけれど彼女は笑うだけ。
そんな私が気に入らないらしい猫ちゃんたちは、顔を見ると一目散に隠れてしまう。


これは今回の新作で今までの作品の中では見られなかった新境地が見える。

「森っぽ」のメンバーとして今後が楽しみな人だ。

今日で「森っぽ」7名との出会いの思いでは終わります。
書くにつれて、おひとりおひとり沢山の思い出を作ってくれた事が次々に思い出されて、嬉しさや懐かしさがこみ上げてきました。
これでお別れになる訳じゃなかろうしと思いながら書きましたが、初めて出会った頃の話は既に思い出の中にいます。
5日間の展覧会がどんな展開になるのか想像できませんが、楽しく過ごしたいものと願っています。

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