繕う仕事、新作を作る仕事|展覧会に向けて

同じ「繕う」を使っても「言い繕う」は品がない。
けれど、手仕事の繕いほどほっこりするものもない。
糸へんに善と書いて「繕う」
自分で繕えば精神的な豊かさは増すだろう。
この頃は、好きなものと手放してもいいものがはっきりしてきた。
修繕して使い続けることに意義や愉しみを見出している。

8年くらい着込んだセーターの肘が薄くなった。
薄くなるくらい着込んだという事は出番が多かったセーターであるし、愛着もひとしお。
着られなくなったからと手放すことも惜しくて、どうにかならないものかと考えた。

幸い私の周りは手仕事のプロが沢山いる。
お忙しい事は重々承知だけれど「何とかならないだろうか」と相談を持ち掛けた。

その結果がトップの写真である。
セーターのブルーのラインの色に合わせた糸探しから始めて下さった。
肘に充てる大きさのニットを裏打ちにして、表からチクチクしたそうだ。


このセーターの肘は紺色と茶色でチクチクして下さった。


白い前立てに汚れがあったからと、アクセントカラーを活かして可愛い飾りをつけた。
「チクチクは楽しかったぁ~」
色々と工夫をして楽しく仕上げるのは彼女の得意技である。
私は糸を持つ仕事は全く苦手だけれど、糸を持つ仕事をする人を尊敬している。

一本の糸から、一枚の布から作品を作り上げる人たちに囲まれて、その技を近くで見続けられる幸せはたっぷり味わった。
来月には、その作り手たちの展覧会を『skog presents』として開催する機会を得た。

もう一度のskog展になるといいな。

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