花散らし

京都五条坂の桜

姉母(私は姉の養女)の誕生日だったので、京都へ食事に出掛けた。
川端通りの桜は幾分色あせてはいたけれど新芽の柳の間で揺れていた。
新緑のみずみずしさと桜が咲いた美しい季節の誕生日を羨ましいと思う。
姉母は80歳を過ぎて尚私が驚くほどのエネルギーで日々活動している。
高齢者だから和食がいいだろうかという私に、あまりいい顔をしていない。
鉄板焼きのステーキを一人前ぺろりと平らげると「今日は美味しかった」と満足げである。
それは和食に較べての意味のようだ。
暫らく顔を見せられなかった罪滅ぼしにデパートのそぞろ歩きを誘ったが、これには乗ってこなかった。
やはり、80才以降の誕生日は体力の違いを年々感じていく。
来年もステーキを食べられるといいね。
夕方からは花散らしの雨の予報である。

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