三歩進んで五歩下がる|姉母のリハビリを考える

朝、8時過ぎの電話はいい話ではない。
コールの音でそう察した。
案外冷静に電話に出た。
姉母の施設からだという事は分かっているから。
「今朝7時過ぎにお部屋の中であおむけに転倒されていました」
車いす移動しかできない人がどうしたら洗面所近くであおむけに転倒できるのだろうか。
施設の人の声が冷静だから、慌てることはなさそうだけれど取りあえず、駆け付けるしかない。
これで何度目だろうか。
電話の度に血圧が上がり、ついに降圧剤のお世話になったけれど、今日は血圧が上がるというより血の気が下がる感じだった。

行ってみると姉母の部屋にはヘルパーさん、施設長さん、当直の方が姉の周りに集まっていた。
本人は椅子に座り、何事かというように周りを見回している。
聞いてみると、ベッドのそばに置いていた車いすを押してトイレに行こうとしたらしい。
トイレはナースコールをするようにと言っているのに何故?
午前5時の安全確認はベッドにいたらしい。
午前6時頃に毎朝トイレに行きたくなるけれど、夜勤の人達はこの時間に眠りにつくのだろうと思うとナースコールで起こすのは忍びないと言うのが姉の言い分だ。
車いすを押して数歩、歩いたらしい。
何ひとつ出来ずに全て人任せの姉がどうして靴を履けたのかも謎。
右の靴は脱げていたけれど、左の靴はきちんと履けていたそうだ。
トイレに行こうとして倒れたという事は分かった。

前日、マッサージの方が見えて足をマッサージして楽に立ち上がる方法を教えた。
私も短い距離を私の腕につかまらせて歩かせた。
デイサービスでは歩行車で歩く練習をさせた。
これらが全て裏目に出たという事だろうかと途方にくれた。
成るべく歩けるようにしたいと思うから訪問リハビリやマッサージに来て頂いたいるけれど。
歩けると錯覚させる結果になったのか。
今後どうしたらいいだろう。

後ろ頭に新しいこぶが出来た。
嘔吐もなく、朝食も食べたと言うけれど頭の中だけは外からは分からない。
直ぐに日赤病院の脳外科に走った。
CTの結果異常はなさそうだけれど、数か月は油断しないように。
年末に転倒した所は良くなっているようだった。

診察が終わり、病院内のCafeに行くと「サンドイッチが食べたい」という。
飲み物は「コーヒー」
写真のサンドイッチとコーヒーをぺろりと食べて、美味しかったと大満足のようだった。

満足な食事が出来れば何よりだったと思うけれど、私は途方にくれている。
施設では姉の部屋に緩衝材を敷きましょうかと提案して下さった。
まずは、車いすを隠す事。
午前5時は安全確認に終わらずトイレを促して頂くという方法で対応することを決めた。
元気になってくれるのはいいけれど・・。

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