義兄の人形
大物の片付けが一通り終わり、こまごまとしたものを見直していると、姉母の旦那さんつまり義兄が遺したカンボジアの人形が出てきた。
私が10代の頃から見ているので、半世紀以上前のものと思われる。
義兄はカンボジアに長く滞在していた。
日本に帰る度に少しづつ人形を持ち帰り、大きな戸棚を作ってとても大事にしていた。
それを私が引き継いで保存している。
南洋独特の硬い木で造られた素朴な人形だ。
段ボールに仕舞いこんでいたけれどお盆なので飾ってみた。
日本のもののように精巧なものではないけれど、持ち重りのする硬い木を彫っている。
左端のものは木にゴリラがぶら下がっているのだけれど、ゴリラの手は輪になっていてつなぎ目がない。
木からぶら下がる輪にもつなぎ目がない。
1本の木から彫り起こしたものとしか思えないがそうだとすると凄い仕事になる。
これは初めて見たときから半世紀の不思議だ。
義兄はカンボジアが大好きでもう一度アンコルワットに行きたいと言っていた。
ワープロもない時にガリ版刷りで「カンボジアの思い出」と書いた手作りの冊子を残している。
今回の仕分けでは残されたけれど、次の代の仕分けは私の範疇にないので天に任せよう。
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