山の彼方に幸せはあるか|姉母の看護日記

「下流老人」とか「漂流する老人」と言う言葉がテレビで流れると「ドキッ」として振り向いてしまう。
まさか私がとは思うけれど、明日の事は分からない。

姉母の今後のプランが着々と決まっていく。
大きな病院にはソーシャルワーカーがいて、家庭に戻れない一人暮らしの高齢者の施設を探してくれる。
私の場合は当初9月16日がタイムリミットだったので、8月に数件の施設のパンフレットを頂いた。
その資料を糸口にして、大津から京都山科辺りまでの施設を見て回った。
その事によって、老後の生活には大層なお金が要ることを学んだ。
私の場合、もし家人を先に見送っていれば「老人ホーム」どころか「サ高住」には入れない。
「サ高住」は年金の額をはるかに上回るのだ。
「特養」なら、経済的には許容範囲ではあるけれど、競争率の高さで入れない。
何処を漂流しながら待てばいいのだろう。

「サ高住」は終の棲家ではない。
病気になれば、また病院に入らなければならないし、入院が長くなれば「サ高住」も出なければならない。
「特養」は終の棲家と言える。
けれど、要介護度1.2を優先させて入所させる。
施設の職員さんのご負担はいかばかりか。
新しい特養が我が家の近くに出来るので、申し込みをした。
60人の定員に対して申込者は180人、点数で入所者を選ぶので、姉の場合介護保険を使ってないので順番は170番だそうだ。
来春93才になる姉が生きている内に順番が来るだろうか。

来週、系列病院に行くけれど、マンパワーが足りず姉のリハビリは出来ないと言われた。
今の病院で4か月以上歩行訓練して、漸く歩行器で歩けるようになったけれど、人手がないと車いすに逆戻りするだろう。
姉も楽な車いすがいいので、1週間もすると直ぐに立てなくなるのではないかと心配している。
後、2週間今のままで過ごせれば随分結果は違うだろうに残念だ。
最近は病室に一人でいるのが退屈になって、ナースステーションにいつも行きたがる。
次の病院でも4人部屋は満床なので個室でお願いしますと言われた。
差額ベッド代10万円くらいは直ぐに飛んでいく。
もし、お支払いできないと言ったら、漂流するしかないのだろうか。

いくつも超えた山の彼方に幸せはまだ見えない。

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