怖い熱中症

昨日の夕方はドッキリだった。
夕食の時間に長姉の好物の「刺身」を持って施設に行くと「今日は大変でしたー」とヘルパーさんに声をかけられた。

入浴時間に長姉の部屋に行くと長姉の様子がおかしかった。
体は弱いけれど、頭は我が家のコンピューターと呼んでいいくらい全てを記憶し、わが家の歴史の生き字引の人だ。
その長姉がヘルパーさんに「あなた誰?」と聞いたという。
長姉は施設の中ではヘルパーさんを全て名前で呼ぶという人だった。
異変に気づいて緊急ボタンが押され、たくさんの方が部屋に駆けつけて下さった。
症状は熱中症と思われた。
冷房の温度を下げ、水を飲ませ話しかけていると、徐々に普通に戻り「あっ」という顔になったそうだ。
お風呂の日でなかったらと思うとゾーっとする。

しばらくした頃、長姉のお世話をして下さっていた3人のヘルパーさんに「お茶を飲みましょう」と連絡して部屋に集まってもらった。
そして「皆さんに大変良くして頂いて、私は幸せでした」と言ってヘルパさんを慌てさせたそうだ。

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90才を超えて、急に体力が衰えた。
会うときはいつも最後かなと私も時々思わないでもなかった。
長姉もなんとなく自分の寿命を感じ始めているのか、時々変なことを言う。

でも、それはとても真面目なことでいつも真剣に耳を傾けるようにしているけれど、返事には困る。
「そうねー」とは言えないものだ。

二人の姉を看ながら、自分の時はどういうのだろうと頭をよぎる。

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