いのちー5
絶対に受け取りたくないはがきがポストに入っていた。
ギャラリーの方に届いたからと家人が知らせてきた。
今年の2月から電話をかけていないMさんの奥様からの「喪中」のお知らせだった。
覚悟を決めて電話をかけた。
やはり、2月だった。
私が電話をかけた翌日だ。
まだ、家にこもり何をする気もおこらないと奥様はさびしそうだった。
「人の倍働いた人でしたから」とおっしゃった。
そうでしたねえ。
千の風になっているでしょう。
などと、とてもいえない寂しそうな声だった。
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