日本国債 ‐ 幸田 真音|華麗なる一族(ドラマ)木村 拓哉, 鈴木 京香

今年から団塊の世代の退職が始まる。
退職金の運用先はどうするのだろうと他人事でも気をそそられる昨今である。
元金1000万円を保証される預金には元金を増やしてくれる機能はなさそうだ。
最近人気の「投資信託」なんぞはどうだろうと考えている時に出会った本が、
幸田真音著「日本国債」だった。

内容は日本国債の入札で「未達」が起きた事から様々な思惑が展開される。
未達とは応札額が足りずに国債が発行出来ないという事である。
こんなことがあってはならないのだろうけれど、無いとも言い切れないほど日本の金利は低すぎる。
リスクを負っても外貨預金や途上国の債権に注目がそそがれている事は周知のことである。
日銀総裁までが村上ファンドで資金を運用する時代なのだから。
日本の場合は国債の未達は国の破産を意味してくる。
国債の受け皿の金融機関は毎月国債の販売に相当神経を使っているらしいことはこの本がリアルに教えてくれた。
この本は小説なのだからフィクションなのである。

小説とはいいながら、今テレビドラマ化された「華麗なる一族」もモデルはある(wikipedia)。
この小説は多分、ディーラーなら一度は頭に浮かぶ絵ではなかっただろうか。
少し痛快で少し哀しく少し笑わせて、少し為になった。

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