みをつくし料理帖 ‐ 高田 郁

隣家の白梅

「みをつくし料理帖」は面白い。
これはベッド用の本だけれど、ついつい持ち歩いて読むようになった。
主人公の澪の作る料理がいかにも美味しそうに書かれている。
その料理を食べる人物の仕草、表情を通して、どれほど美味しいか読み手に伝わる。
澪を取り巻く登場人物が面白い。
中心の5、6人とその周りの人が4、5人登場する。
どの人物も私の頭の中で、生き生きと動き回っている。
着ているものも、表情も顔かたちも旧知のように親しみがある。
澪の身の上を次々と事件が襲う。
それを登場人物たちが知恵を絞って解決していく。

そしてその言葉の中は、今時、なかなか聞かれない情が貫かれている。
情と絆が織り成す物語、その中心に料理が登場するとなれば面白くないわけがない。
そして、言葉が美しい。

今日初めて知った言葉
「友待つ雪」
白雪の色わきがたき梅が枝に友待つ雪ぞ消え残りたる__と古い歌に詠まれているとか。
後から降る雪を待って、まだ消え残っている雪の事を言うのらしい。
今年のような大雪になると「友待つ雪」は迷惑この上ないけれど・・。
方々に美しい言葉が散りばめられて、なんども読み返してしまう。
読了がこれほど惜しくなる本は久しぶりだった。

※「みをつくし料理帖 (wikipedia)」は全10作のシリーズとして発売されています
シリーズ2作目~10作目(完)は下記よりご購入いただけます
2.花散らしの雨 みをつくし料理帖
3.想い雲―みをつくし料理帖 (時代小説文庫)
4.今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)
5.小夜しぐれ (みをつくし料理帖)
6.心星ひとつ みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 時代小説文庫)
7.夏天の虹―みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 (時代小説文庫))
8.残月 みをつくし料理帖 (ハルキ文庫)
9.美雪晴れ―みをつくし料理帖 (時代小説文庫)
10.天の梯 みをつくし料理帖 (ハルキ文庫)

みをつくし献立帖もあります

シリーズ10冊+みをつくし献立帖(1巻) のまとめ買いもできます

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